【SE(効果音)編】プロも認めるテレビ風な動画編集の教科書【小さなこだわり】

いわてふぁん
現役地方テレビ番組の「編集」をしている私が解説します!

【プロも認めるテレビ風な動画編集の教科書】


Step.1「撮影」
Step.2「編集〜カットを繋げる〜」
Step.3「編集〜フォーマット〜」
Step.4「BGM」
Step.5 「テロップ」

Step.6「SE(サウンドエフェクト)」
Step.7「エフェクト」

なぜSE(効果音)を入れる?

そもそもなぜSE(効果音)を入れるの?

私が思う「SE」を入れる理由は以下の3つ!

1. テンポ感をつくる
2. 無音を防ぐ
3. 演出
一つずつ、解説していきましょう。

1. テンポ感をつくる

まず一つは「テンポ」をつくることができるということ。

出演者がひたすらしゃべり続ける動画を見ているとしましょう。
トークの内容によりますが、見ていて飽きがくる動画になりそうです。
また、BGMも入っていると雰囲気が変わりますが、ただただ長い時間がすぎる内容になりそうです。

そんな時、SE(効果音)があると、トークに「メリハリ」がつきます。

出演者の「ボケ」や、「動作」、「注目させる内容」などにSEがあると、視聴者へ効果的です。
飽きさせない工夫としても効果音を入れると良いでしょう。

2. 無音を防ぐ

二つ目は「無音」をなくすためです。

YouTubeやニコニコ動画、ライブ配信アプリなどでは、あまり考えなくて良いことですが、
「テレビ番組」では無音は放送事故になりかねます。
そんな時、効果音は便利です。

BGMで無音をカバーできますが、無音ならではの演出も多いです。
人の動きなどにSEを入れることで、音を入れて事故を起こさない方法をとることもあります。

3. 演出

三つ目は「演出」です。

テロップの出し入れや、人やものの動きなど、実際の音と違う効果音を入れる手法。
SEといえばこの使い方が多いでしょう。

無料で使える効果音も豊富にあるので、動画にあったSEをつけることが腕の見せどころです。

SEをつけるときのコツ

さて、SEを動画に貼っていく中で、コツと注意点があります。
3つほどある私の伝えたいことは以下の通り!

1. SEをつけるタイミング
2. 2個以上重ねる
3. シーケンス上のレイヤーをちゃんと分ける
1つずつ解説していきます。

1. SEをつけるタイミング

効果音を使うタイミングは基本的に以下の3つ。

・モノの動き(人や動物、物の動き)に合わせた音
・テロップの出し入れ
・カット変わり

ものすごく簡単に言うと、「動きのあるもの」に効果音をいれます。

「モノの動き」に関して。
例えば、人間がパンチをしたときに「ビシッ!」という効果音。何かひらめいた表情をしたときに「ピコン!」。
人間だけでなく、犬や猫、植物の動きや表情にSEを入れます。

「テロップの出し入れ」に関して。
無音でテロップを入れても問題ありませんが、効果音を入れることによって視聴者への目線をより効果的に変えることができます。つまり“注目”させることにつながります。
定番な効果音は、横からセンターに移動してくるデザインだと「シュ!」。勢いよく飛び出るデザインだと「ドドン!(太鼓)」。
視認性はもちろん、演出としても活躍する音となります。

「カット変わり」に関して。
こちらも、視聴者への“注目”を促す効果があります。
今見ている映像からシーンが変わるところで、効果音を入れるとメリハリのある映像になります。

2. 2個以上重ねる

「2個以上重ねる」は、少し“こだわり”に近い意味合いを持ちます。

どういうことかと言うと、どうしても無料で素材を配布しているサイトからダウンロードした効果音を使うと、必ず同じSEを使った動画の被りが出ます。(オリジナルで制作した効果音であれば心配する必要はありません。)

そんな時に使える技として、異なる効果音を混ぜると他のユーザとの「違い」を見せつけることができます。

例えば…。
・「シューン!」+「キラキラ」(勢いよく弾ける効果音になる。)
・「ドドン!(太鼓)」+「チャリン!(鈴の音)」(祭りのような賑やかさになる。)

組み合わせは無限大です。
他の方と被りが気になり始めたら、使えるコツでしょう。

3. シーケンスのレイヤーをちゃんと分ける

「シーケンスのレイヤーを分けること」は、基本中の基本。
特にテレビ番組を制作している方はご存知かと思いますが、映像完成直前に「MA(エムエー)」と呼ばれる、自分の編集した音声(映像も)をプロのMAさんがテレビで放送できるように調節する機会があります。
その時、音声のレイヤーもちゃんと振り分けていないと、スタッフもどこに何があるのか?、この音を使うのか?と判断できなくなります。
つまり、自分以外の人も編集したシーケンスを使うことになるので、ちゃんと整理して編集をしましょうと言うこと。

整理しながら編集することは少々難しいことかもしれませんが、編集業務を担う場合、プロジェクトファイルでのやりとりが発生する場合があるので心がけて制作しましょう。

データの管理

種類分けしたフォルダーを作る

SE(効果音)だけに関わらず、全てのデータに共通する管理です。

動画編集を続けていると、BGMやSEなど細かい素材が増えていきます。
そんな中、フォルダーの整理を怠っていると、使いたいものがどこにあるか分からなくなります。
また、編集アプリ上で素材の再リンクも困難になります。

必ずフォルダーを作り、SEをまとめるものや、自分なりに効果音の種類を分けて保存するようにしましょう。

著作権フリーのSEサイト

YouTubeやニコニコ動画など著作権フリーかつ無料(素材の内容によっては有料、著作権が発生するものがあります。)のSEを配布しているサイトは数多いです。

ここでは、私もよく利用している(テレビ番組でも利用している)サイトをいくつかご紹介します。
それは、以下の通りです。

・DOVA-SYNDOROME
・MotionElements
・効果音ラボ
・OtoLogic

DOVA-SYNDOROME(ドバ-シンドローム)

BGMやSEの素材数も豊富で、聞いたことがある音があると思います。
初心者は、まずここで素材を集めると良いでしょう。

MotionElements(モーションエレメンツ)

MotionElementsは基本有料です。(アカウント登録をすれば無料でダウンロード可能な素材があるが、ダウンロード数・素材数が少なくなります。)

こちらもBGM、SEをダウンロード可能。
プロのCGデザイナーや曲制作者が多く、高クオリティな素材を手に入れることができます。
他の動画と被りたくない。そんな方に非常にオススメです。

効果音ラボ

「声」の素材が特徴的。
素材数も豊富で、YouTubeはもちろんテレビ番組でも使えます。

こちらも、絶対知っておきたい配布サイトです。

OtoLogic

原則「OtoLogic」のクレジット表記をすれば無料で使用可能。
電子的なSEがたくさんあるので、ゲームやガジェット系の動画に使いやすい効果音が多いです。

規約をしっかり守って素材を利用しましょう。

まとめ

「SE」を入れる理由は以下の3つ!

1. テンポ感をつくる
2. 無音を防ぐ
3. 演出

SEを動画に貼っていく中でのコツと注意点。

1. SEをつけるタイミング
2. 2個以上重ねる
3. シーケンス上のレイヤーをちゃんと分ける

有名なSE配布サイト。

・DOVA-SYNDOROME
・MotionElements
・効果音ラボ
・OtoLogic