【プロも認めるテレビ風な動画編集の教科書】
Step.1「撮影」
Step.2「編集〜カットを繋げる〜」
Step.3「編集〜フォーマット〜」
Step.4「BGM」
Step.5 「テロップ」
Step.6「SE(サウンドエフェクト)」
Step.7「エフェクト」
なぜテロップを入れる?
テロップ(映像に重ねて見せる文字など)を入れる理由として2点。
2.「演出」
上記2点が、テロップを入れる意味なのではないかと思います!
1.「説明」
「説明」とは、いわゆる「分かりにくい映像や音の補足」です。
例えば、
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コメントフォローを入れることで、音声が視覚化され何を言っているか分かりやすくなるでしょう。
例えば、
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「しょうけんとりひきとうかんしいいん じむきょくしょうけんけんさかとうかつけんさかん」
と言われても、聞いているだけではさっぱり頭に入ってきません。
ここで、テロップを表示すると、
「証券取引等監視委員会 事務局証券検査課統括検査官」
視覚化すると、聞くよりも内容や肩書きなどがスッと頭に入るでしょう。
テロップは視覚化された「説明」としても使われます。
2.「演出」
「演出」としての例は以下の画像を見てください。
バラエティ番組に多いテロップですね。
ナレーションで「チャレンジ失敗!」と説明していれば、視聴者はテロップが無くても伝わります。
しかし、入れることによって視聴者に「感情の強弱」を極端に見せることができます。
また、大きく動かしたりすることで、動画に「動き」を与え、映像に「喜怒哀楽」感情の表現が大々的にできます。
「説明」以外にも「演出」としてのテロップと言えるでしょう。
テロップの種類
大きく分けると4つあります。詳しく解説していきましょう!
説明テロップ
背景となる「テロップベース(ザブトン)」を使い、視聴者に読ませて映像の内容を理解させるために使います。
コメントやナレーションでは補えない部分を、簡潔にまとめた文章を入れると伝わりやすいです。
とても便利なテロップですが、長い文章をちゃんと読む視聴者はいないので、多く使用するのはオススメしません。
コメントフォロー
人物の言葉「コメント」を補う「フォロー」で「コメントフォロー」。
人によっては、「リップ(口の動きだから)」と呼ぶ方もいます。
バラエティ動画の編集では、一番遊びやすいテロップです。
「説明」より「演出」の要素が大きい部分かもしれません。
イメージテロップ
映像の「キーワード」を装飾として入れるテロップ。
伝えたい映像の「イメージ」となる文字一言を添えることで、邪魔になりすぎずに格好良く視聴者に伝えやすいです。
「説明テロップ」を作る前に、簡潔にまとまった「イメージテロップ」を考える方が良いでしょう。
サイドテロップ
テレビ番組でよく見かける、画面の上部右か左にのせるテロップ。
途中から番組を見る始めた人が、どんな内容を放送しているのか分かりやすいようにするための「ガイド」として使われます。
また、サイドテロップを入れることで、番組(動画)の色を付けやすいので「装飾」としても役割もあります。
YouTubeの動画はスマホで見る方も多いため、文字が小さくなり、入れない方も多いです。
入れたほうが分かりやすい場合は入れるのも良いでしょう。
テロップ入れの注意点
「テロップ」は一番「間違い」が分かる部分。最悪、ミスによる信用も失われかねない大事なところです。
常にテレビ番組の仕事をしている私でもミスはあります。
なので、絶対に一人でチェックしてそのまま納品せずに、第三者に一度目を通してもらいます。
今回は、私が毎度テロップを作る、または貼る作業で気をつけているポイントを解説します。
誤字脱字をしない
当然のことながら、誤字脱字は絶対してはいけません。
特に企業案件は3回以上校閲しましょう。
誤字脱字で特に注意しておきたいのは「固有名詞」。しっかり見直しましょう。
・人物の名前
・企業名
・店名
・曲名
・商品名 など
固有名詞は名付けた方の「想い」が入っていることが多いのです。
それを間違えることはブランドを傷つけることに等しいと言えるでしょう。
また、間違いが発覚したら、動画を編集した人のブランドも傷つけてしまいます。
誤字脱字を防ぐために、チェックを怠らず、できれば自分以外の人に一度見てもらった方が良いです。
しっかり見えるようにする
「しっかり読めるテロップ」を心がけましょう。
動画編集をしながら、文字が見づらいかも…と思ったら以下の対処法を検討しましょう。
・エッジ(輪郭)をつける
・シャドウ(影)をつける
・テロップベースを入れる
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イメージテロップは演出要素があるので、時と場合によって見えなくても良いです。
テロップを入れるなら、しっかり読めるものを入れましょう。
失礼のないように入れる
「失礼のないように」とは、企業案件などの映像で邪魔にならないようテロップを入れること。
特に気をつけたいのが「顔にテロップがかかる」ことです。
人の顔にテロップをのせたら、本人はいい気持ちではないはず。最悪、誹謗中傷として捉えられてもおかしくありません。
テレビ番組では「サイドテロップ」を常に載せていますが、出演者の顔にのっかる部分が出てきます。
シーンによってテロップをはじいたりして対策をとります。
こちらも、チェックを怠らずに貼っていきましょう。
テロップを入れるコツ!
テロップを動画に入れるのに、ちょっとしたテクニックがあります。
長年、テレビ番組のテロップを担当してきて気付いた点を書いていきたいと思います。
入れすぎないようにする
テロップは入れすぎに注意です。
「入れすぎる」とは、テロップが頻繁に表示される状態のこと。
その理由は以下の通り。
・労働時間が増える。
・テロップの量が多いほど、ミスをする確率が上がる。
コメントフォローを全て文字起こしするのは良いことだと思いますが、やはり大変な作業になりそうです。
重要な部分やフリになる部分だけをフォローするだけでも、十分視聴者には伝わります。
いる・いらないを分けてテロップを作っていきましょう。
やたら動かしすぎない
そもそもテロップを動かす理由として、「視認性」が大きく関わります。
動かすことによって、「映像よりもテロップに目を傾けてほしい!」そんな時に、テロップを動かして注目させます。
テロップを何でもかんでも動かしてしまうと、一番見せたい部分の印象が薄くなってしまうでしょう。
視聴者にここを見せたい!。そんな時に、テロップを大きく動かして注目させましょう。
適正な文字量を入れる
文字の大きさによって異なりますが、基本的には「1行」で入力できるようにしたいところ。
視聴者のほとんどは、テロップを読んでいるようで読んでいません。なんとなく目に入っているイメージです。
極力短くまとめて載せましょう。
フォントで遊ぶ
「コメントフォロー」・「説明」・「イメージ」など、テロップによってフォントを変えると見え方にメリハリがつきます。
視聴者にとってはあまり違いが分かりずらい部分ですが、映像の味を変えるのに非常に良いアクセントになります。
まとめ
細かな注意すべき部分や、テクニックを解説しました。
ほとんどの場合は「視聴者に親切かどうか」というテーマが重要なこと。案件の場合は、視聴者とクライアント。
動画は自己満ではなく、見てくれる方がいてこそ成り立つものです。
その本質を考えれば、テロップのあり方も見えてくるでしょう。